岩谷産業賞
ふるさと
- 受賞者のコメント
- 2006年7月13日、静岡県静岡市。旧東海道の難所であった宇津ノ谷峠の麓にある小さな集落・宇津ノ谷の郷で、火を焚いて祖先の霊を迎える、お盆の「迎え火」の光景に出合いました。平安時代にも遡るという歴史ある土地で見た古き良き習慣に、同じように迎え火を焚いた遠い子供の頃を鮮明に思い出しました。先祖を敬う心は、まさにふるさとそのもの。こうした日本人の心の習慣をいつまでも残したいと感じています。
- 審査員評価
- 日本人の習慣として心のなかに受け継がれた「迎え火」の様子をしっかり押さえた優秀賞、今日では少なくなった縁側での作業をする農婦の姿が印象深い「縁側」、子供たちが仲良く鐘をつく状況が懐かしい「力を合わせて」、いずれもふるさとの感じをよく表していました。
- 企業コメント
- クリーンで燃焼効率の高い家庭用LPガス「MaruiGas」を、50年以上前に日本全国にはじめて普及させた岩谷産業は、世の中に必要不可欠な「ガス&エネルギー」事業を中心に循環型社会の実現を目指しています。さらにCO2を出さない究極のエネルギーとして、水素の技術開発も45年以上前から積極的に推進。2006年4月には国内最大の液化水素製造プラントを稼働するなど、水素エネルギー社会に向けたインフラ整備を着々と進めています。
「ふるさと」というテーマでの作品募集を続けていますが、今回はきれいな写真ではあるものの、心に残るものが少ない印象を受けました。そうしたなか、優秀賞「迎え火」は現代では忘れられかけてしまっている、周囲をおそれ、敬い、大切にする気持ちがメッセージとしてしっかりと表現され、心を打ちました。 - 岩谷産業株式会社