シチズン賞
瞬間
- 受賞者のコメント
- 岡山県にある自宅近くの沼には、春になると産卵期の魚を目当てに魚食性の猛禽、ミサゴがやってきます。5月の早朝、暗いうちからブラインドに入り、魚を捕らえた瞬間をやっと撮影させてくれました。この沼は人間のゴミであふれていますが、そんなことはお構いなしに、彼らはたくましく生きています。動物は食べるためにほかの命を犠牲にすることはあっても、環境を汚すのは人間だけ。「人が環境をつくる」と痛感します。
- 審査員評価
- ミサゴの鋭い目、はねる魚の様子と瞬間のドラマを細部までしっかり写し出し、心ない人間が捨てた空き缶との対比も心に残る優秀賞、厳冬期の渓谷で立ち上るもやに光が射した瞬間を狙った「朝もやの源流」、望遠レンズを用い、太陽に重なる鷺をダイナミックに写し出した「夜明けの讃歌」の3点が入賞しました。
- 企業コメント
- シチズンでは、環境保全を重要な経営課題ととらえ、1999年に環境管理室を設置し、2004年にはCSR室を設置いたしました。そこでの根本理念は、社名にあるとおり「市民に愛され市民に貢献する」。これを掲げて地道な企業努力を重ねてまいりました。エコマークの認定を受けた電池交換不要の光発電式時計「エコ・ドライブ」は、その代表といえる製品で、すでに腕時計生産量の60%以上がこの技術を採用するまでになりました。
環境フォト・コンテストは今回から作品テーマを「癒しの時」から「瞬間」に変更しました。応募作品には、いったいどのように撮影したんだろう、と思わせるインパクトのあるものが多く寄せられ感謝しています。なかでも優秀賞は、まさに「瞬間」であると同時に、水面に浮かぶ空き缶が、いまの時代の環境破壊を象徴しているようで、印象に残る作品でした。 - シチズン時計株式会社