日本生命賞
生きる力
- 受賞者のコメント
- 2005年4月、埼玉県北本市にある県道沿いの畑に一本の桜が咲いていました。桜のそばで畑仕事をされている方にお話を伺うと、20年ほど前、畑の真ん中に、植えてもいないのに突然木の芽が出てきたとのこと。どこからか小鳥が種を運んできたのだからと、「小鳥の贈り物」として大切に見守っているうちに、いつの間にか背丈よりも大きくなり、いまでは見事な花を咲かせるようになったということで、記念写真を撮らせていただきました。
- 審査員評価
- 左右に枝を広げてのびのびと育つ桜と、その成長を見守ってきた老婦人とを重ね、人間と桜、二つの生きる力をすぐれた構図に収めた優秀賞は満票を獲得し、環境大臣賞を争いました。しっかりした技術の「家路を急ぐ」、炎天下の作業に励む背中がテーマを表現する「おやじの背中」と、佳作も力作が揃いました。
- 企業コメント
- 生命保険の仕事は、人と紙でつくられているといっても過言ではありません。実際、約5万名の営業職員が毎年1000万人近いお客様とお会いし、約120万件もの契約を結びます。その契約書は紙でできていますから、本当に膨大な紙を消費します。紙として使用する木々を地球にお返ししようと、1992年から植樹を行い、全国の167カ所に“ニッセイの森”が広がっています。それらの木々の成長する姿は、まさに生きる力を感じさせてくれます。
その「生きる力」をテーマとさせていただいていますが、優秀賞の「ばあちゃんの桜」は、毎年たくさんの花を咲かせる桜、それを見守るおばあちゃん、まさに桜とともに生きる力、命の輝きをとらえた、とてもすばらしい作品です。 - 日本生命保険相互会社