大日本印刷賞
大気のうた
- 受賞者のコメント
- 2003年11月27日の朝6時過ぎ。自宅から車で15分ほどの茨城県大洗町にある磯浜で、朝もやのなかを走る船とそれを見送る鵜の姿をとらえました。この磯浜の美しさにひかれ、6年ほど前から撮影を続けていますが、全国有数の海鵜の生息地であったここでも、小魚の減少などで近年とみに鵜の数が減り、また温暖化の影響で朝にもやが立つことも減っています。土地ならではの自然のありようを、いつまでも守っていければと思っています。
- 審査員評価
- 近年あまり見られなくなった見事な朝もや、漁に向かう船、海鵜という絶好のチャンスをとらえ、満点を獲得した「厳冬の海」、青のイメージでチベットの伝統行事を描いた、厳かな「天を望む」、大気が歌っているかのような朝の森を写した「霧の杉林」が入賞しました。
- 企業コメント
- DNP大日本印刷グループは、1972年に「環境部」を設置して以来、環境保全において常に先進的な取り組みを行っています。環境配慮製品の開発、販売促進にも力を入れ、売上高も5年間で4.6倍増を達成しました。雑誌や書籍はもちろん、食品パッケージ、電子部品など、私たちの生活に欠かせない製品に深くかかわる企業として、今後も循環型社会の実現に積極的に貢献していきたいと考えています。
テーマにある「大気」も、私たちが生きていくうえで、なくてはならないもの。「大気のうた」には、その躍動感を表現してほしいとの思いを込めています。幻想的な優秀賞「厳冬の海」には、外気と海水の温度差が生み出す朝もやという、いきいきとした自然の営みが写し出されていました。 - 大日本印刷株式会社