桐箪笥に入れていたので安心していたのですが裏地に少々カビが生えていました。

Q:桐箪笥に入れていたので安心していたのですが先日4、5年前につくった道行の裏地に少々カビが生えていました。
直径5センチくらいの中にボツボツと生えていて、生地もその部分はでこぼこしています。他の着物には発生しておらず、未使用(仕立ててから広げてもいません)の道行のみ生えていました。
カビの理由と対処方法について、また今後の注意点についてご指導いただければ幸いです。

答える人・大久保信子さん

袖を通しておらず、裏地にだけポツポツと出てきたのであったら、それはカビではなく、仕立てた際に落ちきっていなかった糊が、時間を経て、変色したものかもしれません。
それであれば、伝染することもないので、気にならなければ、そのまま使い続けても問題はありません。
どうしても気になるようであれば、洗い張りするついでに、裏地を新しいものに替えてもいいかもしれませんね。

ちなみに、カビが生える原因というのは、やはり湿気。
着物を着た後は、しっかり干して、風通しすることが、なにより大切です。
数年着ない場合は、どんな収納方法であっても年に一度は虫干しするようにすると、カビが発生するのが防げますよ。

着物や帯にカビが生えたら悉皆屋さんでも落とすことはできませんので十分注意したいものです。