Q:ふだん着とはいえ、自分で着物を着るとどうしてもシワが気になります。
A:答える人・大久保信子さん
着物には、「あるべきシワ」と「消すべきシワ」があります。
たとえば、目につきやすい帯まわり。
バストトップよりも内側、身体の中央に近い部分は、シワがあると、すっきりと見えません。
たるんだ布を左右に引き、すべて脇によせて、シワのない状態にします。
逆に、バストトップよりも外側、脇に近い部分は、ある程度、布がふんわり余ってもいいものですし、そのほうが、腕を伸ばすたびに着崩れることもありません。
また、下腹部にあたる帯下も、シワがあると着姿がすっきりと見えません。
おはしょりの布の余りは帯の中へ差し込んで、シワをできるだけなくしたほうが、美しく見えます。
雑誌などの着物姿は、シワ一つない完璧な姿に見えるよう、特別な工夫をしていることもあります。
着物で実際に歩いたり、食事をしたり、ということとはまた別。
ある程度のシワは、自然なことなんですね。