着心地がいい。大人の手仕事ゆかた[PR|高島屋のゆかた]

ひんやりとした涼感をまとう小千谷縮、すうっと風が抜ける綿乱絽、さらりとした肌触りの阿波しじら。
伝統の技と上質な生地感は、着心地だけでなく、着る人の気持ちまでも涼やかにしてくれる。
身も心も手仕事のゆかたに包まれて、美しく快適な夏をお過ごしあれ。

シャリ感と軽やかさは麻ならでは。深みのある色と華やかな柄で気分上々

高島屋オリジナル小千谷縮ゆかた19万8000円、博多織半幅帯(古今)6万500円/以上、高島屋

 越後麻布の産地のひとつ、小千谷でつくられる「小千谷縮」。緯糸に強い撚りをかけて麻布を織り上げてから、ぬるま湯でもみ洗いし、生地を縮ませる。こうした技法で独特のシボが生まれ、麻らしいシャリッとした感触が高まり、きめ細やか、かつ軽やかな着心地になる。

 咲き誇る花にも打ち上げ花火にも見える華やかな柄は、高島屋「秋の百選会」のために60年以上前にデザインされた訪問着「伯爵夫人」の図案をモチーフに、現代風にアレンジして京都で染めあげた。昭和レトロを思わせる柄行き、手描きさながらの繊細なタッチ、黄色、オレンジ、ネイビー、グレーの濃淡といった5色の色使いが、ゆかたなのに着物のような深みを持たせ、袖を通すだけで優雅な気分に浸れる。

波状の細かいしわ(シボ)が小千谷縮のトレードマーク。汗をかいてもべたつかず、速乾性も高い。
濃紺の帯を合わせて、きりっとクールに。多色使いのゆかただから、淡い帯を当ててもしっくりくる。

ランダムにあいた絽目が涼やか。淡いグリーンをブラウンの帯で引き締めて

 「絽」とは、からみ織りという技法で織られる盛夏を代表する絹織物のこと。これを木綿に応用させた生地が綿絽だ。

 絽を織る際に「絽目」という小さなすき間があくが、このすき間を横方向にランダムにあけたものを「乱絽」という。絽目をするりと風が吹き抜けるため通気性がよく、ほどよい透け感はまわりの人にも清涼感を味わってもらえる。

 一見、白百合の柄が大胆に感じられるけれど、ゆかたのベースカラーが淡いミントグリーンだから派手さや重たさとは無縁。夏の日差しにはこのグリーンが、夜空の下では白い花びらがよく映えそう。おしべの先端の色と帯の色をリンクさせ、シックで落ち着きのある大人のコーディネートに。

綿乱絽百合文様ゆかた(古今)4万7300円、紗ストライプ麻半幅帯(古今)2万2000円/以上、高島屋
横方向にあいたすき間が筋のように見えるのが乱絽の特徴。褄先が程よく透けて見た目にも涼やか。
白い百合におしべの茶色がアクセント。帯もブラウン系でまとめて甘くなりすぎない装いに。

肌に張り付かず、動きやすい。お出かけはもちろん、リラックスタイムにも

高島屋好み 阿波しじら(反物)+小千谷縮兵児帯セット4万7300円/高島屋

 徳島を代表する綿織物「阿波しじら」。手のひらですっとなでると、生地に細かいシボがあるのがわかる。織り上げた木綿を湯に通すと、経糸と緯糸の張力差で前述のシボが鮮やかに浮かび上がる。

 もともと「阿波正藍しじら織」と呼ばれていた通り、藍で染めた糸で織られていたものの、現在では黄色や緑、写真のような薄紫色など、明るい色合いのものも多くつくられている。

 阿波しじらのいいところは、通常のゆかたよりも長く着られること。ほんのり汗ばむ5月から夏の暑さが残る9月まで、肌触り抜群の一着を目いっぱいエンジョイしてはいかが。

細かい凹凸(シボ)のお陰で、肌に張り付かず、体の動きに沿った着心地に。このシボ、洗っても消えない優れもので、お手入れもラク。
阿波しじらはカジュアルな織物。動きやすく、しわも気にならないので、ふだん着にもおすすめ。
※品数に限りがございますので、売切れの節はご容赦ください。
※価格表示のない小物等は参考商品です。
※価格は消費税を含む総額となります。


葛飾区 山本亭
東京都葛飾区柴又7-19-32
TEL 03-3657-8577
●大正末期から昭和初期に増改築された、山本栄之助翁の自宅。米国の日本庭園専門誌の3位にランクインした庭園を眺めながら、和洋折衷の建物ではのんびりとお茶や甘味も楽しめる。
https://www.katsushika-kanko.com/yamamoto/

着る人:関根優宥、麻畝子(ともにFLOS)
撮影:中島千絵美 文:佐々木香織 ヘアメイク:AKI 着付け&スタイリング協力:菊地咲絵 構成:小西七重