着物とメイク いつもより、ちょっぴりきれい
今日は何を着て出かけよう? コーディネートをあれこれ考えるのは楽しい。けれど、メイクとなるといつもなんとなくワンパターンになってしまう人、メイクに苦手意識があってつい薄化粧になる人、気合が入りすぎていつもの自分ではなくなる人も……。
おしゃれと同じようにメイクも楽しみたい! そんな声に応えて、ヘアメイクアップアーティストの草場妙子さんが、シチュエーションごとのメイクを提案。
あなたにぴったりのヒントが見つかりますように。
はなさんの場合
(右)モダンに・・【深みのある色使いでシャープに】
夕暮れ時にちょっと特別な和食屋さんへ。北欧風にも見える格子の帯の色相に合わせ、ブラウンで目元に深みを出しモダンに。口元は薄づきのシアーなリップで抜け感を出して。アイシャドーの色みを変えるだけでも、印象はがらっと変わる。
(左)かろやか・・・【光をプラスして透明感のある目元に】
友人の展覧会のオープニングレセプションへ。お祝いの席に春らしい色の小紋で花を添えて。着物の明るいイメージに合わせ、目元には光をのせるメイクを。一方、口元には赤のリップを差すことで、ふわふわとしすぎない大人の女性を演出。
近藤サトさんの場合
(右)品良く・・・【光に映える大人のベージュ色】
同系色のコーディネートに合わせ、メイクもワントーンでまとめることで、やわらかく、かつ品の良さを演出。音楽ホールの照明は、暗すぎず明るすぎずの独特の空間。クリーム色の付け下げとコーラルベージュのメイクがきっと美しく映えるはず。
(左)はなやか・・・【質感を選んでメリハリを】
更紗文様の後染めの紬は、遊び心を効かせた大人のカジュアル。アイラインを引いたシャープな目元に、はなやかな赤リップでコントラストをつけることで、全体的にふんわりと甘い色合いの着こなしもきりりと引き締まる。
メイクの具体的な方法は『七緒』春号(vol.57)へどうぞ。
くさば・たえこ
雑誌や広告を中心に活躍するヘアメイクアップアーティスト。シンプルかつその人らしさを引き立てるヘアメイクが持ち味。著書に『TODAY’S MAKE-UP 今日のメイクは?』(アノニマ・スタジオ)。
撮影=尾嶝 太 スタイリング、着つけ=山下 悠
文=つるやももこ 構成=小西七重