「ベスト帯位置」探し隊
「帯が上がってしまう」。「帯が下がってしまう」。「年を重ねると、帯位置を下げるってどういうこと?」。
帯位置の悩みは、人それぞれ。百戦錬磨の着つけ師・大久保信子さんにらくしてキレイな「ベスト帯位置」の探し方、教えていただきました。これで「着物は苦しい」から解放されるかも!?
「帯位置の高さは、年齢で決まるのよ」。きっぱり言い切るのは、着物道40年以上の大久保信子さん。
そもそも、若い人の帯位置が高いのは、お尻の位置が高いため。
年とともにお尻が下がるので、帯位置も徐々に下げると自然でやわらかな着姿になる。
若いときと同じままだと、おなかがぽこんと太って見えることも。
「帯を5㎜下げる、5㎜上げるだけで、立ち姿が一変しますよ」と聞いて、
着つけ道場に入門したお三方。年齢や体型に合った帯位置をぴたりと決めるコツを一緒に習いましょう。
帯の角度「“前下がり”が断然、キレイ」
帯の下線を決めたのに、後ろ手に気を取られているとつい前上がりに。脇が下がると帯下が締まらず緩んで、下腹が出て見える……。
〝前下がり〟を意識して締めれば、帯上には自然と拳一つ入るくらいのゆとりが。脇がキュッと上がると、横から見える姿もすっきり!
おおくぼ・のぶこ 『七緒』でもおなじみの着物スタイリスト。40年以上にわたり、映画やテレビ、雑誌などで着つけや着物のスタイリングで活躍。着る人の雰囲気に合わせた、美しい着つけに定評がある。著書に『大久保信子さんの「着つけ」入門』(プレジデント社)ほか多数。