甘辛のたれをまとった艶のある照り焼きもいいが、
ほんのりと柚子(ゆず)が香る幽庵焼きの、
楚々(そそ)として奥ゆかしい佇まいには大人の余裕があるような。
ふたをして弱火でじっくり蒸し焼きにすることで
ぶりの身がパサつかず、ふわっとした仕上がりに。
塩と酢で揉(も)んだかぶを添えて、さっぱりと。
材料((2人分))
ぶり(切り身)……2切れ
塩……適量
A(酒……50㎖ みりん……50㎖ しょうゆ……大さじ2)
柚子……½個
サラダ油……小さじ½~1
つくり方
- 1
ぶりの切り身の両面にうすく塩をまぶして30分ほどおき(a)、出てきた水分を拭き取る。
柚子は3㎜厚さの輪切りにする。 - 2
バット(またはボウル、ジッパー付き保存袋)にAを合わせ入れ、 1を入れて30分漬ける(b)。
- 3
フライパンにサラダ油をうすくひいて熱し、ぶりの表面の汁気をキッチンペーパーなどで
拭って、盛り付けたときに上になる面を下にして入れる。ふたをして弱火で3分ほど焼く
(c)。このとき、汁気を拭わずに焼いたり、強火で焼くと焦げやすいので注意。 - 4
ぶりを裏返し、再度ふたをして約1分焼く。
- 5
フライパンの油や汚れをキッチンペーパーなどで拭き取り、2の漬け汁を大さじ2加え
る。 - 6
ぶりの表面に漬け汁を絡めるようにフライパンを揺すり(d)、半量に煮詰まったら火か
らおろして器に盛る。
教える人:前沢リカさん
旬の野菜と乾物を主役にした和食
料理の店「七草」店主。今年でオープ
ンして12年。和食の基本は押さえつ
つ、西洋のエッセンスもとり入れたア
プローチに定評がある。
http://nana-kusa.net/
文、構成=和田紀子
撮影=神林環
着付け=木村智華子(シックスセンス)