皮ごとすりおろしたれんこんのもっちり感を引き立てるのは、
とろりとしたアツアツの黄金色の餡(あん)。決して派手さはないけれど
れんこんの出合いもの、辛子がアクセントになり、しみじみ味わい深い。
シンプルなれんこんもちも美味だが、きくらげを刻んだものや銀杏(ぎんなん)、
とんぶりを加えたり、餡にきのこを加えてボリュームアップしても。
材料((4個分))
れんこん……400g
大和芋……20g
片栗粉……15g
塩……小さじ1/4
A だし……400ml
薄口しょうゆ……小さじ1と1/2
塩……少々
水溶き片栗粉……片栗粉大さじ2+水大さじ2
揚げ油……適量
溶き辛子……適量
素揚げしたれんこん……適量
つくり方
- 1
れんこんを皮つきのままおろし金でおろしてバットなどに広げ、れんこんの破片や皮を取り除く(a)。ざるにとり、手でそっと押して水分を軽くきる(b)。このとき、ぎゅっと絞らないように注意。
- 2
大和芋のひげを取り除き、スプーンで薄く皮をかき取ってから、おろし金ですりおろす。
- 3
ボウルに1と2、片栗粉、塩を入れてよく混ぜる。
- 4
4等分にして、手のひらで軽くキャッチボールをしながら転がすようにして、まんじゅうのような形に整える。
- 5
中温よりやや低め(160~170℃)の油で4を揚げる。七割がた表面が固まったら上下を返す。薄いきつね色になり、浮いてきたら引き上げて油をきる。
- 6
餡をつくる。鍋に水溶き片栗粉以外のAの材料を入れて火にかける。ひと煮立ちしたら鍋の中を木べらでかき回しながら、一定の位置から水溶き片栗粉を加える(c)。とろみがついたら弱火にし、透明感が出るまで約2分ほど火にかける(d)。片栗粉の粉っぽさがとれ、なめらかな餡になる。
- 7
5を器に盛り、6の餡をかけ、溶き辛子と薄く切って素揚げしたれんこんを添える。
教える人:前沢リカさん
旬の野菜と乾物を主役にした和食料理の店「七草」店主。東京・下北沢に店をオープンして今年で11年。和食の基本は押さえつつ、西洋のエッセンスも採り入れたアプローチに定評がある。http://nana-kusa.net/
文、構成=和田紀子
撮影=神林環
着付け=木村智華子(シックスセンス)