脂がのった青魚は、酢で〆ると水分がほどよく抜け、旨みもギュギュッと凝縮。
「刺身用」として売られているさんまを見つけたら、ぜひ酢〆に挑戦を。
旧暦9月9日の重陽の節句のころなら、菊花と春菊で香りのよいサラダ仕立てに。
海苔(のり)やおろししょうが、刻みねぎやみょうがとともに酢めしに散らして丼にしても。
材料(2人分)
さんま(三枚おろし)……2尾
塩……小さじ2
米酢……適量
春菊……適量
菊の花……適量
塩……適量
オリーブオイル……大さじ1
つくり方
- 1
さんまはお店(鮮魚コーナーなど)で三枚におろしてもらい、両面に塩を振って、バットに並べる。バットを傾け30分おく(a)。
- 2
水洗いして塩を洗い流し、キッチンペーパーなどで水気をしっかり拭き取る。
- 3
さんまが入る大きさの保存容器に、さんまの皮目を下にして並べ、浸る程度の米酢を加えて3分、裏返して3分おく(b)。保存容器がない場合はさんまが入る大きさのジッパー付き保存袋に入れて平らなところにおき、同様にする。
- 4
酢から引き上げ、キッチンペーパーなどで、軽く拭く。
- 5
皮目を下、頭の方を右にし、毛抜きで小骨を1本ずつ取り除く(c)。
- 6
皮目を上にして、頭の方の皮を少しずつむいて手がかりをつくったら、尾に向かって皮を一気に引く(d)。
- 7
皮目を上にして、1.5㎝幅の斜めそぎ切りにし、皿に並べてオリーブオイルを半量まわしかける。
- 8
春菊は葉を手で摘み、菊の花は花びらをガクから外してボウルに合わせ入れ、適量の塩を振ってさっくりと混ぜる。
- 9
⑦に⑧をふわりと盛り、残りのオリーブオイルをまわしかける。
つくり方備考
【さんまのキホン】
(1)ウロコを取る
水色に光るウロコが残っていたら、尾から頭に向かって包丁の背でこそげるようにして取り除く。
(2)優しく水洗いする
流水には直接当てず、水で優しく洗い、(1)で取ったウロコやぬめりをきれいに落とす。
(3)水気を拭き取る
まな板にキッチンペーパーを敷いてさんまをのせ、上から軽く押さえて水気をしっかり拭き取る。
教える人:前沢リカさん
旬の野菜と乾物を主役にした和食料理の店「七草」店主。東京・下北沢に店をオープンして今年で11年。和食の基本は押さえつつ、西洋のエッセンスも採り入れたアプローチに定評がある。http://nana-kusa.net/
文、構成=和田紀子
撮影=神林環
着付け=木村智華子(シックスセンス)