おいしい塩焼きの決め手は振り塩にあり。
これは、塩味をつけるためというよりは、 さんまの水分を抜いて臭みをとり、表面を手早く焼いて旨みを逃さないため。
さんまの脂がのったころ、ちょうど実りの時期を迎えるすだちを添えるのはいつもの塩焼き。
そこに青魚と相性のいいハーブをふわりと添えるだけで、よそゆき顔のごちそうに。
材料(2人分)
さんま 2尾、塩 小さじ1/2、油 大さじ1、ハーブ(ディル、イタリアンパセリなど) 適量、すだち 適量
つくり方
- 1
さんまをワタごと半分(フライパンに入る長さ)に切り、両面に塩を振り15分ほどおく。出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る。ハーブは茎から葉を摘む。
- 2
フライパンに油を熱し、盛り付けたときに上になる面(頭が左、尾が右で腹が下)を下にして強めの弱火で6分ほど焼く(a)。グリルでもOK。
- 3
七割ほどさんまに火が通り、こんがりとした焼き目がついたら、腹側からそっと裏返して3分ほど焼く。背の部分は皮が破れやすいので、できるだけ触れないこと。何度も引っくり返さないのがきれいに焼くコツ。
- 4
器にさんまを盛り、ハーブをふわりとのせ、すだちを添える。
つくり方備考
さんまのキホン
(1)ウロコを取る
水色に光るウロコが残っていたら、尾から頭に向かって包丁の背でこそげるようにして取り除く。(備考写真1)
(2)優しく水洗いする
流水には直接当てず、水で優しく洗い、(1)で取ったウロコやぬめりをきれいに落とす。(備考写真2)
(3)水気を拭き取る
まな板にキッチンペーパーを敷いてさんまをのせ、上から軽く押さえて水気をしっかり拭き取る。(備考写真3)
教える人:前沢リカさん
旬の野菜と乾物を主役にした和食料理の店「七草」店主。東京・下北沢に店をオープンして今年で11年。和食の基本は押さえつつ、西洋のエッセンスも採り入れたアプローチに定評がある。http://nana-kusa.net/
文、構成=和田紀子
撮影=神林環
着付け=木村智華子(シックスセンス)