ふっくら、つやつやの黒豆は、見た目の品のよさと、そのふくよかな味わいにおいて、豆料理の中でも別格の存在。飛田さんの黒豆は、煮汁にひと晩ひたしておくのが特徴。あとは気長に煮ていくだけ。あっさりとした甘みに、ついつい箸が伸びる。
材料
黒豆(乾燥)300g A:砂糖1と1/2カップ、醤油 大さじ1、塩 2つまみ
黒豆は、少々張り込んでも、いいものを手に入れて。
今の時季なら、ぜひ新豆を。
仕上がりの軟らかさ、ふっくら感も違う。
つくり方
- 1
厚手の鍋に水8~10カップとA(お惣菜黒豆はB。分量は下記レシピ参照)を入れて中火にかける。沸騰して砂糖が溶けたら火を止め、そのまま冷ます。
- 2
黒豆をざっと水洗いして汚れを取り、1.の鍋に入れてひと晩置き、戻す。
- 3
2.の鍋を中火にかけ、沸騰したらごく弱火にする。焼き網などがあれば、鍋と火の間に挟んで、できるだけ弱い火にするといい。初めのうちはアクがどんどん湧いてくるので、網杓子などで丁寧にすくう。
- 4
途中、水分が減ったら差し水(分量外)をしながら、豆が軟らかくなるまで煮る。豆の状態にもよるが、2~3時間煮たところで食べてみて、まだ硬い場合は、いったん火を止めて冷ましてから、再度火にかけよう。炊きあがりはひたひたになる程度の煮汁が残るのが目安。
その他・備考
保存するならホーローの容器で冷蔵庫へ。
炊きあがった黒豆は、酸やアルカリに強く、匂い移りなどの心配がないホーローの容器に入れて冷蔵庫へ。
少しずつ取り出す場合は清潔なスプーンで。一週間程度はおいしく食べられる。
教える人:飛田和緒
家庭の味を基本に、雑誌、テレビ、書籍において、簡単でやさしい味のレシピを提案している。近著に『飛田和緒のなべ』(世界文化社刊)。
構成・和田紀子
文 鹿野真砂美
撮影 馬場敬子