小学生のママに知ってほしいiPad勉強アプリ【第1回】
「ウチにiPadはあるのだけど、ゲームとYouTubeにしか使ってくれなくて・・・」
そんな悩みはありませんか?
せっかく買ったiPad、遊びだけでなく勉強にも使ってほしい! そんなママたちのために、家庭でも使えるイチオシのiPadアプリをご紹介。
紹介くださるのは、学校や塾、専門スクールなど、教育現場でiPadを活用した学びに取り組んでいる9人の先生(iTeachers)たち。
お子さんが自分から学ぶ姿が見られるようになるかもしれません。
iPadで勉強となると、ついついドリル系のアプリに目がいってしまうかと思いますが、まずおすすめしたいのが「親子で一緒に学ぶ」ということ。iPadにはその仲立ちをしてくれるアプリがたくさんあります。今日はその中から「ロイロノート」を使ったストーリーテリング(物語づくり)をご紹介したいと思います。
この「ロイロノート」は、一言でいうと「デジタル紙芝居」が簡単に作れるアプリ。最近は学校でも、人前での発表(=プレゼンテーション)が重視されていますが、お父さんたちが会社で使っている「Power Point」のような複雑な操作をすることなく、小学生でも直感的に使うことができます。
ロイロノートでは、まず「カード」と呼ばれるプレゼンテーションソフトでいうスライドのようなものを作成します。キーボードで文字を入力して作ることもできるのですが、おすすめなのが“写真カード”と“お絵かきカード”。iPadのカメラで撮った写真をそのままカードにしたり、手描きモードでお絵かきカードを作ったりすることができます。
物語づくりというと机の上の原稿用紙に向かって黙々と文章を考えるスタイルが一般的ですが、これだとなかなか親子で一緒には難しいですよね。でも、ロイロノートを使えば、iPadでお互いの写真を撮ったり一緒にお絵描きをしたりと、体を動かしながら楽しく学ぶことができます。そして、できあがったカードを画面上で指でつなげるだけで、あっという間にひとつの「デジタル紙芝居」が完成。パソコンが苦手なママでも簡単にできてしまいます。
さらに、ぜひとも使っていただきたいのが「アフレコ機能」。作成した紙芝居に後から音声を吹き込むことができるんです。これ、実際にやってもらうとわかると思いますが、ふだん音読の宿題ではテキトーに読むような子でも、すごく真剣にしかも感情豊かに読んでくれるはずですよ。
そして、お好みでBGMをつければ、立派な「デジタル紙芝居ムービー」ができあがります。
ちなみにわが家でも、小4(製作当時)の娘と一緒にこんな物語を作ってみました。
子供って、もともとスゴく発想が豊かなんですよね。作文だと文章力が足りないせいで、なかなかそれを表現できない子でも、写真やお絵描きという手段で物語を作らせてみると、大人でもビックリするようなクリエイティビティを発揮することがあります。
できあがったムービーは動画ファイルとして保存できるので、パソコンに移して保存しておいたり、DVDにコピーしておじいちゃん、おばあちゃんに見せたりといろいろな使い方ができます。将来、子供が大きくなったら「小学生のときの一緒に作った作品だよ」と見せるといいですね。「ロイロノート」を使ったストーリーテリング、ぜひ親子で楽しんでみてください。
【筆者プロフィール】
小池 幸司 (教育ICTコンサルタント / 学習塾 俊英館)
2011年3月、他の学習塾に先駆けてiPad導入を実現。教育現場におけるICTの導入・活用を推進すべく、講演や執筆活動を通じて自社のiPad導入事例やノウハウを発信。2013年3月にはiPad×教育をテーマにした初の実践的書籍「iPad教育活用 7つの秘訣」をプロデュース。iTeachers発起人。
タブレットや電子黒板といったICT機器をうまく活用することで、学校をはじめとする教育機関でも“新しい学び”が広まりつつあります。iTeachers TVはそんな教育現場のいまをお届けする教育ICT情報番組。先生や生徒、教育関係者をゲストに招き、その実践や取り組みをプレゼンテーション形式でご紹介します。番組は毎週水曜日の夜にYouTubeで配信。ぜひチャンネル登録をしてご覧ください。