6割以上が6時間以上のぶっ続け経験あり
子供の心をつかんで離さないゲーム。暇さえあればゲームをしたがる子供に「このままでよいのか……」と不安になってくる親御さんは多いでしょう。先日、東大生と東大関係者のための新聞・東京大学新聞が現役東大生357人とゲームとの付き合い方についてのアンケート結果を発表しました。
「小学生時代のゲームに関する(家庭の)ルールがあったか」では、なんとルール「なし」が44%と半数以下。このアンケートの約7割が中学受験経験者ということなので、ルールなしの中にも中学受験経験者がいるはず。ゲームに制限がなくても、自分で切りのいいところでやめられる自制心の強い小学生だったということでしょうか!? 小学生にして自制心を身に着けているとしたらすごい! 次いで、「時間制限」があった家庭が33%、「時間帯」を決めていた家庭が9%。ゲーム自体を「禁止」されていた子はたったの6%でした。
小学生時代にかぎったことではないようですが、これまで「1日で最長何時間ゲームをしたことがあるか」では、12時間以上が22%も! 6時間以上とすると61%もいました。一方「2時間未満」は10%、「0時間」(つまりゲームをしたことない)という回答は1%。東大生も普通の子供と同じようにゲーム好きな子が多いということがわかりますね。
「ゲームから学んだこと」という質問の回答では「現在のレベルでは勝てない敵を倒したいときに、自分のレベルを上げる、弱点を探す、仲間を作るなどの行為をすることは、ゲームだけでなく、現実の勉強にも応用可能。」(文系・男性・1年)というようにゲームから得たものを現実世界に応用したという意見もありました。賢い子はゲームもただ遊ぶだけではなく、学びにつなげていることがわかります。
弊誌のインタビューに協力してもらう東大生の中にも、ポケモンが好きすぎて大学受験と並行してポケモンの世界大会を目指していたとか、小学生のときから朝から晩まで家のリビングのテレビを占拠してテレビゲームをしていていたとか、ときおり“ゲーマー東大生”がいます。彼らもゲームのおかげでさまざまなキャラを覚えるので暗記力がついたとか、ロールプレイングゲームでは戦略的な考え方が身に付いたそうです。「『やめなさい!』とか言われなかった?」と親の対応を聞くと「あまり注意をせず許してくれた」とか。ゲームとはいえ、好きなことをトコトン突き詰めることで得るものが大きいのでしょうか……。
一方で、当編集部が話を聞いたゲーマー東大生に共通しているのは、テレビゲームだけなくスポーツや委員会活動をしていたり、ゲーム以外の趣味もあり楽しんでいる子が多いこと。親としては、ゲーム漬けになり生活リズムが崩れてしまうなどいうことがなく、ゲーム以外のことも楽しんでやっているというのが、ゲームを制限するかどうかの分かれ目かもしれませんね。
東京大学新聞社のオンラインサイトでは、ゲームをやっていた場所、好きだったソフトなどのアンケート結果の詳細がのっています。
◆東大新聞オンライン「5人に1人は「1日12時間以上ゲーム」経験者 ~東大生のゲーム事情~」