DNP賞万物の息吹

テーマ:万物の息吹

2025優秀賞

画題「水ぬるむ」
山内 勝(79歳)
兵庫県明石市 無職


大阪湾周辺の春の風物詩といわれ、兵庫県明石市でも有名なイカナゴ漁。漁のおこぼれでおなかいっぱいになり、羽を休ませる海鳥たち。早春の日差しに誘われた少女たちが訪れ、素足に水の温かさが心地よいのでしょう、歩を進めていきます。突然の訪問者に水鳥たちは驚き一斉に飛び立ちました。年々漁獲量は減少し、最近ではこのような鳥たちの集団を見かけなくなりました。

2025佳作

画題「生命」
長尾正子(56歳)
広島県福山市 無職

2025佳作

画題「地球(ほし)の息吹」
高柳創志(42歳)
熊本県宇土市 看護師

2025次点(五十音順)

「月夜の宴」糸澤孝司(60)東京都小平市
「小さな力」門林美津江(72)福島県いわき市
「時」齋藤ますみ(53)北海道室蘭市
「芽吹」永瀬翔太(33)秋田県大仙市
「ループ」林 昌尚(66)福井県越前市

企業コメント

ブランドステートメント「未来のあたりまえをつくる。」には、社会に貢献し、人々の暮らしを豊かにする志を持ち続けるとの想いを込めています。「DNPグループ環境ビジョン2050」では 2050年のありたい姿を設定。事業活動によるマイナスの影響を抑えてプラスの価値を提供し、地域生態系との調和を図ります。都市再開発の一環として本社で育成している「市谷の杜」は、第43回「緑の都市賞」※で国土交通大臣賞を受賞しました。
※公益財団法人都市緑化機構主催 (https://urbangreen.or.jp/grant/3hyosho/green-city)

明石海峡の静かな海辺で羽を休める多くのカモメたちが、水遊びする少女たちの姿に驚いたのか一斉に飛び立っていきます。人・鳥・海(自然)が、光とたゆたう時間の下で交差する一瞬を美しく切り取った、DNP賞のテーマに込めた「人の営みと多様な生命との共生」という想いに共鳴している1枚です。このような詩情あふれる情景がこの先もずっと続いていくことを祈ります。

大日本印刷株式会社

審査員評

「水ぬるむ」は躍動感があり、黄金色に輝く海から湧き出すエネルギーをさまざまな生き物が受け取って自身の力に変えている、そんな万物のつながりが見えてきます。佳作は太陽を宿した木がダンスしているような「生命」、天の川、火山、雲海の呼吸音が聞こえそうな「地球(ほし)の息吹」。