環境大臣賞/環境フォト大賞伊藤忠商事賞「地球のめぐみ」より

テーマ:伊藤忠商事賞「地球のめぐみ」より

環境大臣賞/環境フォト大賞

画題「大地の息吹」
河村保伸(46歳)
愛知県愛西市 会社員

伊藤忠商事賞
「地球のめぐみ」より


杵島岳山頂まで登り、そこから眺めた阿蘇中岳の噴煙です。この景色から、日本が長い時間をかけてどのように形作られてきたのか、少しだけ理解できた気がしました。夏休みの旅行で訪れ、一生懸命に歩いてここにたどり着いた5歳の娘は何を感じたでしょうか。初めて間近に見る火山に半ば圧倒されながらも「地球が生きている」ことを感じ取ったことでしょう。

協賛企業より

雄大な景色に立ち上る噴煙。私たちの足元はるか奥深くには、とてつもないエネルギーがうごめいていることを思い知らされます。何度も繰り返された火山活動により地形が作られ、多くの生命体が生まれ、私たちが暮らす今の環境が出来上がったと思うと、地球の力強さとその恩恵に感動を禁じ得ません。地球の「息吹」を捉えた素晴らしい作品です。

審査員評

真夏の太陽を浴び、阿蘇中岳が噴煙を上げ、大自然の光景に目をやる少女。この子がいることで、単なる風景写真が物語性のある作品となりました。幼女にとって噴煙の意味合いを思うことはまだ困難でしょうが、年を経て成人し、再びこの地に立った時、自然環境や「地球のめぐみ」の大事さに気づくかも知れません。その時の写真も、また同じ構図で見てみたいと思いました。一過性に終わらない未来志向な作品で、同社のテーマに見事に合致しています。環境大臣賞にふさわしく、心に残る作品です。