カメラのキタムラ賞写真の力 ～レンズがとらえた瞬間～
2022優秀賞
画題「Midnight conductor」
小泉正樹（59歳）
自営業 長野県佐久市
6月初旬の夜、長野県佐久市にある「JAXA深宇宙探査用地上局」へ星の撮影に出掛けました。当日は雲のない新月で絶好の撮影日和。パラボラアンテナの真上に北極星が写るよう調整し、インターバル撮影で収めた100枚ほどによる比較明合成画像は、あたかもアンテナのタクトに合わせてメロディを奏でるオーケストラのよう。このような星空にまた出合いたいものです。
2022佳作
画題「息継ぎ」
三浦エリカ（30歳）
自営業 沖縄県石垣市
2022佳作
画題「玉響の誘い」
山内雅人（58歳）
会社員 青森県弘前市
2022次点（五十音順）
「富士山に住む不死鳥」伊世井恒男（58歳）神奈川県足柄上郡松田町
「バックフリップ」岩附康則（63歳）愛知県名古屋市
「羽根」清水達也（36歳）兵庫県豊岡市
「トーチ力 平和の祈り」西岡尚央（45歳）北海道帯広市
「トンネル内の駅を超高速で通過する列車」吉池秀人（18歳）大阪府茨木市
企業コメント
昨今、比較明合成を用いた星景写真は多いですが、宇宙と人間の関わりを感じさせるパラボラアンテナと組み合わせた例は初めて見ました。北極星を中心にした円周運動と、アンテナの機能美をダイナミックかつ精緻に捉えたこの作品は、撮影者の素晴らしい感性と現代の「写真の力」の賜物です。まさにタイトルの通り、アンテナが星々の動きを司る指揮者のように見え、当社の優秀賞にふさわしい作品だと思いました。
キタムラグループでは、美しい自然をテーマにした独自の写真コンテストを長年継続している他、店内の写真現像機（ミニラボ）から出る廃液の安全な処理や、使用済みフィルムケース・電池・インクカートリッジの適正回収を実施。事業活動におけるCO₂排出量の削減にも取り組んでいます。さらに、野鳥や自然の保護に取り組む団体の活動を支援するなど、キタムラならではの環境保全活動を推進しています。
審査員評
優秀賞は円形のパラボラアンテナの輪と、星々の光の輪を重ね合わせた画面構成が見事です。決定的な瞬間を波のうねりとともに捉えた「息継ぎ」、雪に光を当てながら神社の厳かさを表現した「玉響の誘い」も優れた作品でした。