環境大臣賞/環境フォト大賞
画題「稲虫送り」
柳瀬 真(48歳)
会社員 新潟県新潟市
JR東日本賞
「自然との共生」から
平成23年に集中豪雨で甚大な被害を受けた北五百川の棚田は、農家の方々の懸命な努力により再生しました。この地域では例年、五穀豊穣を祈念する「虫送り」が行われています。かつては当たり前だったこの伝統行事と、こうした日本の原風景の魅力を一人でも多くの人に届けたい。作品にはそんな思いを込めています。
審査員評
虫害を払い、豊作を願う「虫送り」を行う地域は、近年、減りつつあります。今年度の環境大臣賞/環境フォト大賞は、この「虫送り」をとらえた作品が受賞しました。画面の遠景には山々が連なり、中ほどの平地には家々が点在し、手前には棚田があるこの光景は、まさに残り少なくなった日本の原風景といえるものです。そこで子どもたちによって行われる日本の伝統行事の姿をとらえた本作からは、この豊かな自然、そして伝統行事を将来に伝えていきたいという作者の願いがストレートに伝わってきます。