持続可能な社会を実現するため、私たちはどんな行動を起こすべきか──。その「確かな展望」を示したいとの思いから、旭硝子財団は1992年に「ブループラネット賞」を創設。地球環境の保全・再生に向けた理念の構築、科学的理解、対策や実践活動に大きく貢献した個人またはグループの業績をたたえ、広く発信しています。昨年ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎博士も、第1回ブループラネット賞の受賞者の一人です。
優秀賞「メルヘンの世界へ」は、友達同士、一緒に歩いてたどり着いたのでしょう。けれどもここが終点ではないことを子供たちも知っており、手に手に小枝を握り締めては、この先の自然の世界を探ろうと湖の中をのぞき込んでいます。何が隠れているのかとワクワクする子供たちの気持ちを想像すると、自分の幼き日が思い出され、こちらまで幸せな気持ちにさせてくれる作品です。
水面をのぞき込む子供たちの姿に冒険心や探究心が感じられる優秀賞と、飛び交う蛍を眺める人の姿を収めた「清流川に舞う」には、豊かな環境を守りたいという作者の願いが表れています。幸せ感があふれる笑顔を捉えた「天然ブローチ」も大変よい作品でした。