別冊『きものおたすけ辞典』より 基本の(き):江戸小紋1
ちょいと知的で、きちんと感あり。
武士の裃(かみしも)から生まれた
シンプルベーシックの代表格
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遠目には無地に見えるほど細かな柄を染めた型染め小紋。はじまりは室町時代ともいわれ、江戸時代、将軍や諸大名の裃柄として高度な技術が発達。その後、町人にも人気が広がってゆく。将軍や各大名家のみに許された「定め小紋」は、現代では略礼装扱いの格がある。
教える人*小川文男さん(「竺仙」社長)
西川和晃さん(「きもの工芸大黒屋」主人)
森荷葉さん(和文化プロデューサー)
田中敦子さん(工芸ライター)
文*中尾千穂
イラスト*菊地ひとみ