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紬地風ということであれば、袋帯は洒落袋帯ですね。名古屋帯と洒落袋帯、格の上では変わらないと思います。ただ、ちょっと着姿に重みが出るかもしれませんね。
もともと名古屋帯は、丸帯や袋帯が締めにくく重いために考案された簡易仕立ての帯なんです。だから、名古屋帯でも金銀の入ったものがあるのです。
また、袋帯も必ずしも盛装用というわけではなく、その中に、礼装とお洒落用のものがあると考えればいいと思います。
値段がそんなに違うのなら、私なら名古屋帯を買いますね。
本来、袋帯はフォーマルなもの、名古屋帯はカジュアルなものです。
また、袋帯も名古屋帯もポイント柄は、それが古典的な柄であってもカジュアル感が強くなります。
しかし現代では、ありとあらゆる帯がつくられているのが現状で、ご質問の内容は大変難しい問題です。
紬のようなざっくりした生地でも、金糸、銀糸をたっぷり使ったものならば訪問着などに合わせてもいいものもあります。
名古屋帯に伝統的な柄を全面に配し、しかも金銀を織り込んだものと、金銀を使っている袋帯でもモダンな幾何学柄を織り成したものとでは、場合によっては、名古屋帯のほうが格の高いこともあるのです。
金銀を使っていない紬のような生地の帯であれば、袋帯でも名古屋帯でも、フォーマルには向きません。
どちらの帯にするか迷ったら、どのような着物に、どんなシーンで合わせたいのかを実際にその帯を前にしながら、着物に詳しい方に直接相談した上で購入されることをお薦めします。